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スクラム開発とは?

スクラム開発とは、システム開発プロジェクトのマネジメント手法の1つです。アジャイルの考え方に基づき、顧客の要求や市場の変化に素早く適応することを重視し、継続的に価値のある製品・機能を提供することを目的としています。チームのコミュニケーションと協力を中心に据えたマネジメントと、透明性、検査、適応の3つの柱に焦点を当てた管理手法にてプロジェクトを実行していきます。

 

スクラム開発の主要プロセス

◆プロダクトロードマップ

「プロダクトロードマップ」は、製品のビジョンや戦略的方向性を示す計画ツールです。スクラム開発において、ロードマップは次のような役割や特徴を持ちます。

1. ビジョンの提供: ロードマップは、製品がどのような方向で進んでいくのか、そしてそれがなぜ重要なのかをチームやステークホルダーに示します。

2. 期間別の目標: 一般的に、ロードマップは時間の経過に沿って製品の主要な機能や目標を列挙します。これにより、チームは将来的な優先順位や投資の方向性を理解することができます。

3. 柔軟性: アジャイルやスクラムの哲学に基づいて、ロードマップは固定されたものではありません。市場のニーズやフィードバックに基づいて、ロードマップは適宜更新される必要があります。

4. ステークホルダーの調整: ロードマップは、内部のチームだけでなく、外部のステークホルダーや経営陣とのコミュニケーションツールとしても役立ちます。

5. プロダクトバックログとの関連: スクラムにおける「プロダクトバックログ」は、具体的なタスクや要件のリストです。ロードマップはこのバックログの背後にある戦略的な方向性を示すもので、どの要件がなぜ重要であるのかの背景や文脈を提供します。

総じて、プロダクトロードマップは、投資対象となるシステムの将来の展望を示すものです。立案は責任者クラスで行い、経営承認を経ながら実行に移すのが望ましいものです。チームや組織全体が同じ方向に進むためのガイドとなる重要なツールです。

 

◆プロダクトバックログ

プロダクトバックログとは: スクラム開発における中心的なアーティファクト(成果物)で、製品の開発に必要な機能や要件を優先順位付けされたリストとしてまとめたものです。

1. 内容: バックログアイテムは、ユーザーストーリー、機能要件、技術的タスクなどの形で記述され、それぞれのアイテムには価値、優先順位、工数の見積もりなどの情報が含まれます。

2. 動的な性質: バックログは静的ではなく、市場のニーズや新しい要件に応じて、アイテムが追加、削除、または再優先順位付けされることがよくあります。

3. 関連性:

・プロダクトロードマップとの関連: ロードマップは、製品の戦略的な方向性やビジョンを示すツールです。一方、プロダクトバックログは、そのビジョンを具体的なアイテムやタスクに分解したものです。ロードマップが「何を」と「なぜ」を示すのに対し、バックログは「どのように」を示します。

・スプリント計画との関連: スプリント計画ミーティングで、バックログから次のスプリントで取り組むアイテムを選択します。選択されたアイテムはスプリントバックログに移され、そのスプリントの間にチームによって完了されることが目指されます。

4. 所有と管理: バックログはプロダクトオーナーによって所有・管理されます。彼はステークホルダーとの対話を通じてアイテムの優先順位を定義し、チームとともにアイテムの詳細や見積もりを明確にするためのリファインメント(精緻化)セッションを実施します。

プロダクトバックログは、スクラムチームが製品の方向性を理解し、次に何をすべきかを明確にするための中心的なツールとなっています。

 

◆スプリント計画

スプリント計画とは

スクラム開発におけるスプリント計画は、チームが次のスプリントで何を達成するかを決定し、それを実現するためのアクションを計画する重要な過程です。この計画ミーティングは、通常スプリントの最初の日に実施され、スクラムマスター、プロダクトオーナー、開発チームの全員が参加します。

スプリント計画のステップ:

1. 目的の明確化: プロダクトオーナーは、スプリントの目的やゴールを提案します。これは達成すべき具体的な成果やスプリントの終わりに何が達成されるべきかを示すものです。

2. バックログアイテムの選択: プロダクトオーナーは、プロダクトバックログから最も優先度の高いアイテムを提案します。開発チームは、提案されたアイテムを実装する能力を持つかどうかを判断し、適切なアイテムの量を選択します。

3. タスクの分解: 選択されたバックログアイテムを具体的なタスクに分解します。これには技術的な詳細、デザイン、テスト、ドキュメンテーションなどのタスクが含まれることがあります。

4. タスクの見積もり: チームは各タスクに対して時間的な見積もりを行います。これにより、スプリントの期間中に選択したタスクを完了することが可能かどうかを判断するのに役立ちます。

 

前後の過程との関連性:

· 前の過程 – プロダクトバックログのリファインメント(精緻化): これは、バックログアイテムの詳細を明確にしたり、新しいアイテムを追加・削除したりする過程です。スプリント計画ミーティングでは、このリファインメントされたバックログからアイテムを選択します。

· 後の過程 – スプリントの実行: スプリント計画を基に、チームはスプリントの期間中にタスクを実行します。日々のスタンドアップミーティングで進捗を確認し、必要に応じてアジャストを行います。

スプリント計画は、スクラム開発のサイクルの始まりとなる重要なフェーズです。チームはこの計画を通じて、次のスプリントでの成果物を明確にし、それを達成するための具体的なアクションを決定します。前後の過程と綿密に連携しながら、製品の価値を最大化するための作業を進めます。

 

◆スプリントバックログ

スプリントバックログとは?

スクラム開発の中心的な要素の1つであるスプリントバックログは、特定のスプリントの間にチームが達成することを目指す具体的なタスクのリストで、スプリントの実行(実際の開発)フェーズで管理・使用される重要なツールとなります。

スプリントバックログの特徴:

1. 選択されたアイテム: スプリント計画ミーティングで選択されたプロダクトバックログのアイテムが、スプリントバックログに取り込まれます。

2. タスクの分解: スプリントバックログには、各バックログアイテムを完了するための具体的なタスクが分解されて記載されます。これには、コーディング、テスト、ドキュメンテーション作成などのタスクが含まれることが多いです。

3. 透明性: スプリントバックログは、チーム全体でアクセス可能であり、スプリントの期間中のタスクの進捗や完了状況が一目でわかるようになっています。

4. 動的な性質: スプリント中に新しい情報や認識が生まれた場合、スプリントバックログは適宜更新されることがあります。ただし、既に多くの開発者が関わる実行フェーズに移っているため、スプリントの目的やスコープを変更することは避けるべきであり、そのような変更が生じないように前段階までの工程で議論・検討を終えておくべきものです。

スプリントバックログと他のアーティファクト(成果物)との関連:

· プロダクトバックログ: スプリントバックログは、プロダクトバックログから選択されたアイテムに基づいて作成されます。これらのアイテムは、スプリントの目的を達成するために必要とされるものです。

· インクリメント: スプリントの終わりに、スプリントバックログのタスクがすべて完了すると、新しいプロダクトのインクリメント(増分)が生み出されることが期待されます。

スプリントバックログは、チームが次のスプリントで何を達成するか、そしてどのようにそれを達成するかを明確にするためのキーアーティファクトです。このツールは、スプリントの期間中にタスクの進捗を監視し、必要に応じて調整を行う際の中心的な参照点となります。

 

◆デイリースクラム

デイリースクラムとは?

デイリースクラムは、スクラム開発の中で毎日行われる短時間のスタンドアップミーティングです。このミーティングの目的は、チームのコミュニケーションを助け、その日の作業の進捗や課題を共有し、次の24時間の作業を計画することです。

デイリースクラムの特徴:

1. 時の制約: ミーティングは通常15分以内に終了することを目指し、その日の作業に集中するための時間を確保します。

2. 立ち会い: 参加者は立ったままでミーティングを進行することが一般的で、これによりミーティングが短縮され、エネルギッシュに行われることが期待されます。

3. 3つの質問: 各参加者は以下の3つの質問に答えることが求められます。

· 昨日私は何を達成しましたか?

· 今日私は何を達成する予定ですか?

· 私の作業において障害や課題は何ですか?

4. 場所と時間: デイリースクラムは毎日同じ時間、同じ場所で行われることが推奨されます。これにより、ルーチンとしてチームの日常に組み込まれやすくなります。

5. ファシリテーション: スクラムマスターがこのミーティングのファシリテーターとしての役割を果たし、ミーティングが目的と時の制約に沿って効果的に進行することを確保します。

6. デイリースクラムの重要性:

· 進捗の可視化: チームは毎日の作業の進捗を共有することで、目標に対する現在の位置を明確にします。

· 障害の早期発見: チームメンバーが直面している課題や障害を共有することで、これを早期に解決するためのサポートや協力が行われます。

· 連携と協力: チームの連携と協力の促進を通じて、効果的な作業と迅速な問題解決が実現されます。

デイリースクラムは、スクラム開発における中心的なプラクティスの1つであり、チームの連携、進捗の共有、そして日々の課題や障害の解決を促進するための重要なツールです。この短時間のミーティングを通じて、チームは一体となり、製品の価値を効果的に提供するための作業を進めることができます。

 

◆スプリントレビュー

スプリントレビュー(単に「レビュー」とも呼ばれる)とは、各スプリントの終わりに行われるイベントであり、開発チームがそのスプリントで達成した成果をステークホルダーや他のチームメンバーにデモンストレーションする時間です。

スプリントレビューの目的:

1. フィードバックの収集: プロダクトオーナーやステークホルダー(ユーザー)からのフィードバックを受け取り、それを次のスプリントの計画に反映するための情報として活用します。

2. 達成された価値の検証: 実際に作成された機能や機能の一部をデモンストレーションし、予定通りの価値が提供されているかを確認します。

スプリントレビューの主な活動:

1. デモンストレーション: 開発チームはスプリント中に達成したバックログアイテムに関する実際の動作をデモします。

2. フィードバックの収集: プロダクトオーナーやステークホルダーはデモを基にフィードバックを提供し、必要に応じてプロダクトバックログの調整を行います。

3. 次のステップの検討: 今後のリリース計画や、次のスプリントでの取り組みについての初期の議論が行われることがあります。

注意点:

· スプリントレビューは、ステークホルダーとのコミュニケーションの場であり、フォーマルな承認プロセスではありません。

· 完成していない機能や半分しか完成していない機能はデモンストレーションの対象として適切ではありません。

· レビューは単なるプレゼンテーションではなく、対話的なセッションであるべきです。ステークホルダーの質問やフィードバックが活発に交わされることが理想的です。

スプリントレビューは、スクラム開発の中で非常に重要なイベントの一つです。これにより、チームは定期的に成果を公開し、フィードバックを受け取ることができ、製品の方向性を適切に調整するための情報を得ることができます。

 

◆レトロスペクティブ(振り返り)

レトロスペクティブ(しばしば「レトロ」と略される)とは、チームが直近のスプリントを振り返り、スプリントの進行において何がうまくいったのか、何が改善されるべきなのかを議論し、次のスプリントでの改善すべき事項や継続実施すべき事項を明確にするためのイベントです。

レトロスペクティブの主な目的:

1. 自己評価と成長: チームは自身のプロセスや動作について評価し、成長のための具体的なアクションを決定します。

2. 連続的な改善: レトロスペクティブを通じて、スクラムチームは連続的な改善の文化を育て、効率と生産性を向上させるための方法を見つけ出します。

レトロスペクティブの主なステップ:

1. オープニング: 参加者がリラックスし、オープンなコミュニケーションの雰囲気を築くための短いアイスブレイク活動や導入が行われます。

2. データ収集: スプリント中の出来事や状況に関する情報やデータを共有し、参加者の認識を合わせます。例えば、タイムラインの活動や特定の指標のレビューなどが行われることがあります。

3. インサイトを得る: チームはデータや情報を基に議論し、スプリント中の主要な問題点や成功点を特定します。

4. アクションの決定: チームは議論の中で浮かび上がった問題や課題に対して、次のスプリントで取り組む具体的なアクションや改善策を決定します。

5. クロージング: ミーティングを終了する前に、参加者はこのレトロスペクティブのフィードバックや感想を共有し、次回に向けての改善点を議論します。

注意点:

· レトロスペクティブは、個人を非難する場ではありません。目的は、共同での学習と改善のためのサポートを提供することです。

· 効果的なレトロスペクティブは、オープンで正直なコミュニケーションを促進する環境が必要です。安全な環境を確保することが重要です。

· 決定されたアクションは具体的で実行可能でなければなりません。また、次のスプリントでそのアクションが実行されるかどうかを追跡する仕組みが必要です。

レトロスペクティブは、スクラムチームが過去の経験から学び、未来のアクションを計画するための重要なプラクティスです。このイベントは、チームの連続的な改善と成長をサポートするために設計されており、スクラムの核となる価値の一つです。

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